暇人の雑記帳

暇人おばばかん の なんでもノート。気になった事を調べたり、ちょっとした事をメモしたり、失敗談とか書いてみたり、どこかで誰かの何らかの役に立つ事もあるかもしれない。

意味が聞こえません

最近、APD=聴覚情報処理障害という言葉を思いだした。
音は聞こえるけど、聞き取れないという障害だ。

子供の頃から私は会話があまり得意ではない。
うまく聞き取れないから、人の話は聞かないし、
めんどくさく思うから、自分の思う事も伝えない。

具体的に言えば、
「東京支店 営業部 山田です。」と電話で聞いた時、
一つずつの単語は聞こえるが、まず3つ目の「山田」を
聞いた時に、1番目の「東京支店」の事を忘れ、忘れた事に
動揺し、聞き返す間にすべてを忘れるという感じだ。
「東京支店」で一回紙に書き、「営業部」で一回紙に書き、
「山田」で一回紙に書き、ようやく聞き取れるという
残念な感じに、相手も自分もうんざりする。

学生時代は、周りの人に恵まれておかげか、気づか
なかった。障害について考えた事はなかった。

2番目に就職した場所を自己都合で退職した時に、
発達障害等を疑い、それ系の機関を受診したが、
結局グレーゾーン扱いになった。
その頃はグレーゾーン扱いの相談窓口は無かったと
思う。少なくとも地元には。

そもそも、相手が知りたい情報が何かを聞き取る事が
出来ず、症状を伝えられない。言いたい事も伝わらない。
ほぼ医者や専門家ともコミュニケーションがとれない。

だから、つらくても、誰も理解してくれないと思って、
あきらめていた。

家族は理解はしていないだろうけど、養ってはくれる。

何か失敗するたびに、インターネットで それらしい
障害について調べては、自分はこれの一歩手前
なのだろうな、、、と思うだけだった。

ネットで、障害持ちだけど、それをカバーできる
環境や職種に就いて働く、幸せを手にいれた人を
見るたびに、うらやましく思う。

確かに、そう言う人は、その環境や職種に辿り着くまで
行動をおこし、努力もしただろうし、苦労もしたと
思うけど、辿り着けなかった人間にとってはただただ
うらやましいだけなのだ。

私が学生だったのは20年以上も前の事で、
「苦労したり、嫌なことを我慢して頂くのがお給料」
たいてい好きな事は仕事にならないし、ちゃんと
勉強して大学に行って、無難な会社に就職するのが
一番幸せという雰囲気だった。
少なくとも我が家では。

結局私は卒業後に無難な会社に就職したが、10年間
悪戦苦闘した上に、さんざんお世話になった方々に
多大な迷惑をかけて、退職した。

その後は、職をてんてんとしている。
人の話が上手く聞き取れないのが、かなりのストレスで
原因になっていると思う。電話がとれないのに
うっかり、事務職なんかしてるのが良くないと思う。

インターネットが普及した現在、電話とか必要ないのでは
と電話の存在を否定したくなるぐらい、つらい。

ただ、仕事の中にはグレーゾーンで特別対応や柔軟な対応
というやつがあって、メールとかで明らかに記録が残ると
まずい件がある事も うすうす分かってきた。

そもそも、誰しもがコンピュータ操作が得意なわけではなく、
苦手な人や馴染みのない人も多くいるわけで、その人たちに
とっては、電話や直接の会話が楽なのだ。

今は 必ずしも嫌な事を我慢しなくてもお金が手に入る
働き方がある。自分の得意を活かした仕事が存在する。
という事もあるらしい。
田舎でも、探せば それらしい仕事が見つかるかもしれない。

今の学生に伝えたい。自分の性格(障害)を見極めて、
それについて知識を得て、賢く進路・就職先を選んでほしい。
ある程度の勉強は必要だけれど、はっきり言って
自分の性格を理解せず、何もフォローしなければ、
運よく社会に出ても、勉強は出来たかもしれないけど、
仕事は出来ない人と評価されて、おしまいになるのだ。

自分の性格(障害)に気づいて、無理しなくてもよい
職場なり仕事を真剣に探してほしい。
悪循環にはまる前に。

グレーゾーンの人が気づくのは、たいてい初めての
職場だと思う。2番目の職場で確信するのだと思う。
20~30代ならまだ間に合うし、気づいた時点で
自分の性格(障害)でも働ける場所を真剣に探した方が
良いと思う。
40代~の事は分からない。ただ、普通の人でも、
あれこれ年齢制限がかかりはじめるのは確か。